皮膚むしり症を20年かけて克服して自然治癒するまでの話

皮膚むしり症という病気を聞いたことはあるでしょうか?ここ最近やっと病名がついた症状で、強迫観念に駆られて自分の皮膚をむしったり、ひっかいたりするのをやめられないという特徴があります。スキンピッキングとも呼ばれています。

私は、子供だった小学校6年生から20年に渡って皮膚むしり症に悩まされてきました。今でこそ、多少の知名度がある皮膚むしり症ですが、当人でさえ最近までは、病気なのかただの癖なのか分からない状態でした。皮膚むしり症といっても、ささくれを見るとついむしってしまうような軽度から、かさぶたが何個もできてもやめられない重度まで人それぞれですが、私は治るまでの最後の5年くらいは重度でした。

今回の記事では、私の皮膚むしり症の実体験と、自然治癒を目指して克服するまでのお話をお伝えしたいと思います。ここまで本当に長い道のりだったので、同じ思いをしている人に共感していただけたり、参考になったりすれば嬉しいです。



皮膚むしり症の発症から悪化するまでの経過

発症は中学受験を控えた小学生6年のころでした。主に塾のテスト中に、頭皮をひっかくのを無意識に始めてしまい、気が付けば解答用紙には搔きむしった頭皮のフケでいっぱいになっていました。汚い話ですみません。
子供ながらに、それが普通ではない行為だとは認識していたものの、ひっかいている間は気持ちがよく、快感のようなものがありました。ただこのころは軽度で、何時間もやめられないということはありませんでした。

中学生になってからは、ひっかく対象が頭皮から指になりました。ちょっとしたささくれをむしることからスタートしましたが、気づけばどんどんエスカレートして、すべての指の甘皮がなくなってしまいました。一番ひどかった指は親指で、次が小指です。親指には常に出血後にできたかさぶたがありました。
反対側の指の親指と人差し指を使って、特に授業中に机のしたでむしっていました。

指がきれいじゃないというのは、確かに気にする部分ではありましたが、もっと皮膚むしり症に悩まされたのは、大人になってからおでこをむしるようになってからです。手先も意外と見られているとは言いますが、顔ほどではないですよね。

私はもともと混合肌で、Tゾーンがべたつきやすく、ちょっとしたブツブツやニキビができやすかったのですが、それを潰すのが何時間もやめられないようになっていました。夜寝る前におでこのニキビを潰し始めて、それがやめられず気が付いたら夜中の4時なんてこともよくありました。朝の洗顔は、毎日その部分がしみて痛くて、鏡を見るのも嫌で、朝から憂鬱でした。

皮膚むしり症の原因はストレス

皮膚むしり症が強迫性障害という精神障害の一種だというのは最近明らかになったことですが、私自身ストレスが原因の自傷行為だという自覚はずっとありました。血が出るまで掻きむしると痛いし、皮膚も醜くなるのに、むしっている間は普段のストレスから逃れられるような不思議な感覚があるのです。実際、嫌なことや悩み事があるときは、普段以上に掻きむしりたい衝動に駆られていました。むしっているときは、無我夢中でそれだけに没頭している感じで、心が落ち着く感覚を得ることができました。

ただ、それがただのストレス発散行為になっているかと問われれば、決してそうではありませんでした。掻きむしっている間だけは気持ちよくても、途中からふと我に返ったときには、「またやってしまった」という後悔と自責の念で落ち込むという負のループに陥ってしまうのです。

さらに私の場合は、発症してから後半はおでこ(顔)だったので、かさぶただらけの顔を見られるのが嫌で、何時間も掻きむしってしまった翌日は「こんな顔では人に会えない」と思って家に引きこもっていました。どうしても出かけなくてはいけないときには、コンシーラーで必死に隠していましたね。

病名がついたとはいえ、あまり知られていない症状ですから、周りの理解も得られず、それがされにストレスになっていきました。身近な人たちから、「またむしっているよ!やめないと痕になるよ!」「常に手袋をしてればむしらないんじゃない?」と何度言われたことでしょう。しかし、そう注意されればされるほど、おでこが痒くなるような感覚にになって、隠れてむしってしまっていました。ストレスが原因なので、他人に指摘されるとさらに悪化していましたね。「やめなきゃ」という思いも一種の強迫観念となってしまっていたのだと思います。周りにも、同じことで悩んでいる人には会ったことがありませんでした。

治すために私がしたこと


↑昨年の私の肌(おでこ)。かさぶたの痕だらけで、メイクして誤魔化していた頃。これは治りかけで、状態が良い方。ひどいときは赤く腫れてるし、写真なんて撮る気にもならなかったです。




そんな私ですが、今はかなり良くなりました。皮膚をむしらなくても、むしりたいという強迫観念を感じることなく普通に生活を送れるようになったのです。
むしらなくなってから1か月、肌の状態も大分良くなりました。かさぶたもなくなったので、自然治癒したといってもいいと思います。


↑現在の私。光の影響なのか、こっちはスッピンだからなのか、上の画像と肌の色が違っていて、比較しにくくてすみません。老化もあるので、昔の頃に元通りとはいかないですが、マシになりました。長年の掻きむしりによる影響で、所々にくすみがありますが、かさぶただらけだった頃に比べれば全然気になりません。

克服するまでに私がしたことは、以下の通りです。

1 いつ掻きむしっているのかパターンを観察する

まず、自分がいつむしっているのか、時間帯やシチュエーションを客観的に観察します。私の場合は、夜19時ごろにパソコンをしている間にニキビを潰し始めて、そのまま布団に入ってもやめられない、むしる方の手が限界まで疲れたら眠りにつくというパターンだと気づきました。

2 その時間・シチュエーションになる前に、搔きむしりにくい状態にする

私の場合は主に顔だったので、夜にむしってしまいそうな感じが始まったら、速攻で洗顔をすることにしました。洗顔フォームで洗ってさっぱりして、その後化粧水だけを付けることにしました。べたついていると痒い感じがしてむしってしまうので、さらさらの肌にすることを心掛けました。クリームや乳液は、私の場合は逆効果でした。

3 とにかく体を疲れさせる

夜に眠れないと、布団の中でやることがなくて考え事を始めて搔きむしってしまうので、とにかく日中に家事などで体を動かすように心がけました。これはかなり効果的でした。パソコン仕事などで疲れるのではなく、肉体的に疲れさせることがポイントです。精神的に疲れているとイライラしてむしりたくなるのに比べて、肉体的に疲れている場合は眠くなってボーっとしているので、「むしりたい!」という強迫観念を感じにくくなるのか、むしる気分にならなくなりました。

4 注意をしてくる人には放置を求める

先述の通り、むしっていることを注意されること自体がストレスなので、注意してくる人には「自分でもやめたいと思っているけどやめられない。克服しようとしてるからもう言わないでほしい」と伝えました。

皮膚むしり症を克服してから、朝起きても肌が痛くないし、鏡も見れるようになりました。そして、肌を見られるのが嫌で人に会いたくないという感情はなくなりました。今後再発するのかも含め、何か経過で変化があればまた追記します。

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